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前置きとして、自分は音楽的に詳しいことはわかっていませんので、あくまでも8chCubeが選択できる状態を良しとしています。
試聴環境はヘッドホンリスニングとなっています。
また、ひとまず方法を知りたい場合が多いので、ここでははじめに設定方法から説明しています。
それではいきましょう!
Premiere Proで 8ch Cubeを使う方法
まずはじめに、Premiere Proでマルチチャンネルを使用できるように設定をしておく必要があるため、まずはそこから設定していきます。
下準備
下準備として環境設定を開きタイムラインの項目を表示します。
デフォルトのオーディオトラックの項目で、マルチチャンネルモノラルメディアを 「アダプティブ」に設定しokをクリックします。
※この項目は、場合により元々設定されている可能性があります。
また、premiereのバージョンによってはオーディオトラックの設定がタイムラインの項目にないかもしれませんので、その場合は一つづつ項目を確認しオーディオトラックが設定できる項目を見つけてください。
設定作業
下準備が完了したので設定作業に入っていきます。
1. 新規シーケンスで目的のシーケンスを選びます。
2. 次に、トラックの項目
オーディオのところの マスターをマルチチャンネルに変更
チャンネル数を8(目的のチャンネル数)に変更します。
一応オーディオのトラックの種類をアダプティブに変更します。
※オーディオのトラックの種類は、最低限一つのトラックは作っておかなければいけないようです。また、アダプティブに変更し忘れてもマルチチャンネルの音源をタイムラインに追加すると自動的に新しいタイムラインが作成されますので設定し忘れても大丈夫と思いますが、バージョンにより挙動が異なる可能性もありますので、できれば設定をしておいてください。
3. H3-VR等で収録したAmbisonicの音源データをタイムラインに設置します。
この段階で3DXを挿せば8ch Cubeが選択できるようになっています。
※自分が思う手順は後ほど述べさせていただきます。
補足として
設定によっては、1トラックではなく4トラックに配置されてしまうかもしれませがその場合は
目的の音声ファイルを右クリックし、表示されたメニューのなかから、変更 > オーディオチャンネルと進みます。
表示されたクリップを変更メニューの 、オーディオチャンネルの項目にて
クリップチャンネル形式: アダプティブ
クリップごとのアクティブチャンネル: 4(ここは目的のチャンネルを指定)
オーディオクリップの数: 1
に設定します。
設定後目的の音声ファイルをタイムラインにドラッグドロップすると、1トラックに4チャンネル入った状態が確認できると思います。
作業は以上になります。
一応ここでは「4」に設定をしましたが、はじめは「8」で試していました。
ただ、この場合メディアソースチャンネルが4なので、クリップのチャンネル5〜8は、クリップチャンネル1〜4の内容と被る設定にしかチェックを打てないので大丈夫なのか疑問が生じます。
4で問題なく8chCubeが設定できましたので4で進めていますが、調べて分かり次第追記していきますね。
もし分かる方が読んで下さっていれば、コメント等で教えていただけるとめちゃくちゃ喜びます!
雑談も交えて少し詳細説明
ここからは、雑談も交えて少し詳細を話していきます。
ちなみにですが、自分のPC環境は mac OS Mojave を使用していますので使用しているソフトのバージョンが若干古かったりしています。
ソフト環境はどちらかといえば画像や動画を扱う環境が揃っており、音の編集はAdobeのAuditionをメインで使用しております。
Auditionはマルチトラックは使えるのですが、設定できるのはモノラル、ステレオ、5.1chとなり、マルチトラック上でマルチチャンネルを思うように自由に使用することができませんでした。
波形エディターであれば音源が4チャンネルの場合は3DXで Quad まで選択することができますが…
ただ、私は8chCubeを設定したいのです!
ということで次に3DXのサイトに推奨のDAWとして挙げられていたREAPERを使用してみました。
ところがREAPERではじめてpluginを使おうとしたときになぜかアドレス帳へのアクセスを求めてきたのでちょと不信感Maxで使うのをやめてしまいまいした。
ちゃんと正規のところからダウンロードしたつもりなんですが…
(もしかしたら何かしらのPluginが原因かも…)
そんなこんなで、少し前に360°動画の作り方を勉強したときに、Premiere Proのシーケンスのマルチチャンネルの設定を学びましたので、Premiere Proでならなんとかできるのでは?と思いいろいろ試した結果が今回の記事になっています。
ついでなので、プラグインを挿す順番についても少しメモ書きを残しておきます。
プラグインを挿す順番についての考察
これは現段階で自分が思う順番になりますが、
- AMBEO A-B ConverterなどでA-formatからB-formatへ変換
- 3DX 1st Order Ambisonic から 8ch Cube で出力
- 3DX 8ch Cube から Binaural(HPL) で出力
といった流れが良さそうだと考えています。
「1」についてですが、3DXのドキュメントによると入力はB-formatとのことなので、B-formatのAmbiX(あるいはFuMa)を用意する必要があります。
自分が使用しているアンビソニックマイクはZOOMのH3-VRで、基本的にA-formatで収録していますので、A-formatからB-formatへ変換する必要があります。
H3-VR用のZOOM Ambisonics Player で変換できるので、そちらでB-formatのAmbiX(あるいはFuMa)に変換して持ってくることができますが、別の方法として、SENNHEISER の AMBEO A-B Converter を使用してB-formatに変換することもできます。
自分の環境ではiMacとAmbisonics Playerの相性があまりよくないので、後者のAMBEO A-B Converterを使用する方法をとっています。
※H3-VRを使用の場合は、AMBEO A-B ConverterのAMBISONICS CORRECTION FILTERをOffにすることで代用できるようです。
詳しくはNovoNotes 3DX ドキュメントを参照
https://docs.novo-notes.com/ja/docs/3DX/examples/ambisonic-microphones
「2」についてですが、3DXでinを 1st Order Ambisonic に設定し、outを 8chCube に設定します。
この段階では8chCubeへの変換を目的としており細かく調整できませんのでさらに3DXを挿していきます。
「3」についてですが、二つ目の3DXのinを 8chCube に設定し、outを Binaural(HPL)(目的の出力)に設定します。
inを8chCubeにすることによって細かく調整することができるようになります。
特に何も考えなけらば「2」の段階でinに8chCubeが選択できるので3DXを2回挿す必要はないのですが、変換の流れを考えると、1st Order Ambisonic から8chCube等に変換するのが適しているかと考えています。
ただ、1st Order Ambisonic が4チャンネルなことを考えると1st Order Ambisonic から 2nd Order Ambisonic(9チャンネル)への変換も必要なのか少々疑問が残っています。
1st Order Ambisonicから8chCubeにした時のメーターの動きはそれぞれ異なる動きをしていますので大丈夫な気もしますが…
この点は理解が深まり次第追記したいと思います。
ちょっと困ること
あと、ちょっと困ることですが、上記の方法で3DXを2つ適応させるとレンダリング時間がめちゃくちゃかかります。
試したところで、31分04秒のwav(96khz 24bit)の書き出しで6時間17分かかりました。
それと、Premiere上で3DXの後にFabFilter等を使用した場合は、挿したときはいいのですが、一度閉じて再度ファイルを開きなおすとFabFilterが機能しない現象がありますので、3DXの設定が終わったら一度書き出すのが良さそうです。
プラグインを挿す順番については以上となります。
この手順で合っているかわかりませんので、この記事を目にした方でわかる方がいましたらアドバイス等いただけるとすごく嬉しいです。
おまけ
余談ですが、Premiere proは22チャンネルまで設定できますので、設定によっては3DXで22.2チャンネルの設定もできますので試してみるのもいいかもしれませんね。
使用した音源の影響かもしれませんが、自分はあまりピンときませんでした。
今回記事にしたマルチチャンネルの設定方法は、Premiere Proで360°動画を作る方法と同じです。
360°動画を作成する時は、シーケンスを作成するときにVRの項目からシーケンスを作成するようにしてください。
使用しているPremiere pro のバージョンは主に 2020 を使用しています。
2021(それ以降)でも大丈夫と思いますが、自分の環境では360°動画の作成を調べていたときに、書き出し、メディアを行なったさいに、オーディオのチャンネルの設定項目でどうしても4チャンネルが表示されない問題があり解決できなかったので、問題なく使用できた2020を使っています。
レンダリング時にオーディオのチャンネル設定が変更できない場合はPremiere proのバージョンを変更してみるのも一つの手段かと思います。